本日ドラゴンズのU 12は大豆戸FCさんにお招きいただいてのトレーニングマッチ大豆戸小学校でした。いつもの通り6年生2人5年生9人。
2時間で15分ハーフ3試合と、みっちりトレーニングになりそうなスケジュールが組まれています。
とかくトレーニングマッチとなると15分を何本とかというケースが多いのですが、サッカーは前後半で勝敗を決めるスポーツということを考えると、トレーニングマッチであってもしっかりとハーフを挟んでのフルマッチでの実施は大変ありがたいものです。
「前半の状況を分析して(相手のプランを解析するなど)後半のプランを決めて実行する」育成に携わる者として、この醍醐味を実感できるようにしてあげたいと常に考えているところです。
さて、トレーニングマッチ。
大豆戸FCさんは6年生を主体に5年生を数名交えたメンバー構成。トップチームはどちらかで別のメニューとのことで、ならば我がチームでも十分に戦えるはずです。
初戦。
前半。
選手たちの対戦相手のお陰か、モチベーションが高いせいで押し込まれることが多いとはいえ、なかなかの試合展開です。慣れないGKからの前線へのフィードを奪われての失点。この辺りは許容範囲です。この世代でのミスはつきものですから。
ハーフタイム。
想定以上の展開に拍手を送りつつ、前半の不具合の修正を求めます。不具合はコーチからではなく、選手自らが感じたことが大事。試合で高揚している選手にはこちらの思いはなかなか伝わらないものなのです(この辺りは育成の難しさかもしれません)
後半は前半以上に相手陣内に侵入してチャンスを作りましたがもう1失点して終了。
負けることで課題が浮き彫りなることも往々にしてありますから全く問題ありません。
2試合目。すぐ始まります。
相手のメンバー構成から、「ちゃんとサッカーすればなんとかなる」という感覚は選手が感じてくれています。選手が自分たちで選んだ「繋ぐサッカー」を具現化して欲しい。コーチ陣は君たちと一緒に走っているのだよ。
やはり的中。パスを4本繋いでのゴール。まだ技術的には拙い選手達が繋いで得た得点は選手たちにとってすごく大きなものです。(もちろん指導者たちにとっても)
リードして折り返すハーフタイム。色々試させる時間ですね。勝ち負けを度外視した根源的なプレイを要求すべきか?勝利に対する貪欲を求めるか?
トレーニングマッチ2試合目。
前半リードして折り返したその後。
ハーフタイムでのアドバイス時間に選手達の雰囲気が明らか変わってきています。「何かを得ようという姿勢」とでも言いますか。どんなにコーチ陣が熱くなっても選手たちに伝わるかはそれぞれの選手達の「求める意識」に縛られてしまうのです。残念ながら正しいことは必ずしも理解されるとは限らないのです。
後半、凄くいい経験をしました。
簡単にいえば、逆転負けを機してしまったのですが。
同点弾は、自陣のペナルティエリア付近でのハンドの反則からクイックスタートでの失点でした。常に「リスタートは早く」と伝えているものの、その意味は理解されているとは言い難いと感じていましたが、相手チームから教わる、という素晴らしい経験。大豆戸っ子たちありがとう、という感じでしょうか。
3試合目。
事前の想定ではスタミナのない(とコーチが思っていた)ドラゴンズは「ヘロヘロ」になって試合にならないのでは?と考えていました。
ところが意識が高いのか、各選手はプレスを怠らず果敢にチャレンジしてくれています。
展開的にはそれほど大崩れはしないものの、前がかりでインターセプトなど、いいプレイを連発してしていた左バックがポジジョンを捨ててのアプローチした裏のスペースー使われて失点。ちょっと残念でした。
ハーフタイム。
先程の左バックに、そのプレイに対する判断の「迷い」(良し悪しではなくどうしたほうが良かったのか?」を聞いて、成長のためのいい経験になっていると実感。(こういうことはちゃんと話しないとわからない部分です)
そして、後半をどう進めるか?
当然勝ちを意識すれば、高いところからのプレスを惜しみなくする以外ありません。
2試合目に喫した逆転負けをどう解釈してどのように繋げるのか?
結果、2点を奪い逆転勝利をおさめることが出来たのですが、「個々の選手がピッチでやるべきこと」を実践した結果です。高い位置からの弛まないプレスで相手陣内でのプレイを増やしてチャンスを作り続ける。
大豆戸FCさんにお招きいただき、コーチも含めて多くの成長の機会を頂きました。ありがとうございます。
サッカーを通じて経験できること。
それは
「状況に応じて判断を変えて、必要なアクションを選択して、できる限りそれを実践する」そのためには
「セオリーを『正しく』活用する」といったことでしょうか?
混沌とした時代の今、指導者である「大人」がしなくてはならないことがたくさん含まれているのでは?
そんなことを考えないではいられない一日となりました。